【社内研修講師向け】研修の考え方とコツ

5 min

ご安全に!
今度社内のハラスメント防止の研修の講師をすることになりました!

どう進めればよいのかコツを教えてください!

平和さん

平和さん

愛ある人事課<br>愛課長

愛ある人事課
愛課長

ご安全に!

研修講師するのは何をどう伝えるのか、日程調整や会場の準備から大変ですよね。

それでは一緒に考えていきましょう!

この記事でわかること

私のプロフィールはこちらです。

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研修目的と目標の明確化

研修には目的と目標があります。

まずは研修の目的を明確にしましょう。

研修目的の明確化

すべての研修に共通する目的は

受講者に気づきが生まれ、意識や行動が変わることです。

今回平和さんが担当するハラスメント防止の研修なら簡単に言うと

  • ハラスメントの定義(何がハラスメントに該当するのか)がわかる
  • ハラスメントが起こりやすい職場環境を知る
  • 自分たちの職場がどういう状況か振り返る
  • みんなで対策を話合う

などにより、受講者の気づきが生まれ、ハラスメントが起こらないように意識や行動がかわることが目的になります。

ただ、この目的だけですと、研修で行うことが多くなりすぎますし、研修の効果がつかみづらいので、目標を明確にします

研修目標の明確化

研修の目標は、この研修によりどこまでの気づきや意識、行動が変わることを求めるかということになります。

ハラスメント防止研修を例にすると

  • 最低でもハラスメントの3要素や6類型を知ることだけでよいのか
  • 3要素や6類型はわかっていて、実際にどういう行動や言動が理想なのか
  • 職場のみんなで話し合って職場環境を変えるところまでつなげるのか
  • ハラスメントを受けた時の対応と連絡先を知ることなのか

などになります。

この目標は受講者の知識や行動のレベルにより設定することになります。

【※重要】研修実施時の考え方

特に私たち人事総務部が行う研修は総じて一方的なものになる傾向があります。

受講者からすると仕事が忙しいのに時間がとられる、面倒くさいなどの意見もでてきます。

ハラスメント防止や評価者研修などでもどうしても、会社や人事総務が伝えなければならないことや知っておいてほしいことを教える内容になりがちです。

ただ、受講者からすると「また言っているわ…」と思われてしまいます。

なので、研修をするときに下記のポイントを意識する必要があります。

研修を考える上での重要ポイント

受講者の困りごとを研修により解決できるか?

例えばハラスメント防止研修の場合

管理職の困りごと

指導したいけど、メンバーからハラスメントと言われるのが気になって言いたいことが言えない

メンバーの困りごと

実際に誰かがハラスメントされているときにどういう行動をすればよいのかわからない

上司にもうちょっとメンバーの意見を聴いてほしい

など

こういった困りごとを把握し、研修の目標を設定することで、受講者の困りごとを解決できる研修に近づけることができます。

研修の形態

研修の目標が明確になれば、次に研修の実施形態を決めていきます

研修の実施形態は大きく下記の4つに分類できます。

  • 集合研修(対面)
  • 集合研修(WEB)
  • eラーニング
  • 資料配布

それではそれぞれの特徴を整理していきましょう。

集合研修(対面)

コロナの影響でWEB会議が増えたことにより、対面での集合研修は貴重な機会となってきています。時間や費用がかかりますので、費用対効果がでるようにそのメリットを生かした研修を計画しましょう。

メリット

  • 受講者どうしの交流がしやすい。
  • グループワークがしやすい。
    意見交換だけでなく、付箋やホワイトボードなどを使うようなものもやりやすい。
  • 受講者が普段の職場を離れて、気持ちを切り替えて受講することができる。
  • 講師が受講者の反応をみながら進められる。
  • 講師の想いや熱量を伝えやすい。ボディランゲージなどを使える。

デメリット

  • 受講者の移動の費用や時間が負担になる。
  • 一回の受講の人数が限られる
  • 場所や日程の調整が難しい。
  • 講師のスキル影響負担が他の形態よりも大きい。

向いている研修

  • 受講者のお互いの交流を深める目的の研修
  • ループワークの多い研修
  • 講師が受講者の反応を見ながら進めたい研修
  • 講師を含め研修の参加者が意見を出し合いながら理解を深める研修

あまり向いていない研修

  • 講師から受講者に一方的に説明するような研修。

せっかく集まったのに一方的に聴いているだけなのはもったいないですからね。

ただし、一般の社員がめったに会えない役員などの講演などの場合、一方的でも受講者にとって価値がある場合もあり😅

効果的にするためのコツ

  • せっかくの集合研修をしているので、グループワークなど、受講者どうしが話せる時間をできるだけ多くとりましょう。
  • 聴いているだけの研修というのは眠くもなります。
  • 受講者も話を聴いていて、「こう思うのに…」というのを話せないのはストレスになります。

集合研修(WEB)

コロナによりWEBでの研修やセミナーが一気に研修の主流になっています。

受講者の移動費用や時間がかからないので、集合研修の対面よりも実施しやすいかと思います。

メリット

  • 受講者の移動時間や費用がかからない
  • 1回の受講人数を多くすることができる。
  • 会場準備などの事前の準備が少ない。
  • 対面と比較し、チャットを使用することで、受講者が意見や質問をするハードルが下がる。

デメリット

  • グループワークが意見交換などに限られる。
  • 開始直前の準備(音声やカメラの確認)に時間がかかる。
  • 受講者に意見を求めてハウリングなどが起こる、画面共有がスムーズにいかないなどWEB会議に慣れていない受講者がいると進行に影響がでる。
  • 講師が受講者の反応をみにくいので、場合によっては対面よりも講師のスキルが必要になる。(静止画の様な受講者に話すのは、講師の強いメンタルが必要😅)

向いている研修

  • 講師からの説明に対して、意見や質問をもらい、それを共有しながら参加者の理解を深めるような研修。

あまり向いていない研修

  • 参加者同士が活発に意見交換する研修
  • 受講者どうしのネットワークを築く研修

効果的にするためのコツ

  • 研修開始時間の5~10分前に受講者にWEB接続してもらい、音声や画像の確認を済ませておきましょう。
  • 研修開始時に人が発言している場合のうなずきや拍手のジェスチャーなど積極的に行うようにお願いしておくと、お互いが発言しやすくなります。
  • 講師のカメラはできるだけ講師の目線と同じ位置にし、自然な視線で映るようにしましょう。上から目線にならないように😅

eラーニング

スマホやパソコンなどの普及により、今や研修の一つとして大きな役割をになっています。

メリット

  • 受講者の好きな時間に受講することができる。
  • スケジュール調整や会場などの準備などの負担がほとんどない。
  • 講師が人前で話すことや、質疑応答の負担がほとんどない。

デメリット

  • 資料・コンテンツの内容がすべてになるので、資料作成の工夫が必要。
  • 動画などの音声のある資料・コンテンツの場合、受講者が場所や機材(ヘッドセットなど)を準備する必要がある。
  • 受講者に興味のない内容の場合、適当に観て終わることがある。
  • 講師の想いや研修の意図が伝わりにくい。

向いている研修

  • 最低限知っておいてほしい知識などを伝える研修
  • 受講者の興味によって自主的に学べる研修

効果的にするためのコツ

  • 資料は文字を少なくし、図やグラフなど見ただけで、直感的に理解できるような内容にする。
  • Youtubeやインスタグラムなどを参考に見せ方を工夫する。
  • 動画の場合は、再生速度の変更ができ受講者ペース合わせられるものにする。
  • 受講後のテストやアンケートは研修が良い悪いだけでなく、どのような気づきがあったかなどを自由記述欄に記載するようにする。

資料配布

こちらは昔ながらの例えば紙の資料や冊子などの配布による研修(学習)になります。

メリットやデメリットはeラーニングとほぼ同じものになります。ただ、動画での研修よりも受講者が見ようと思うような資料にする工夫が必要になります。

メリット

  • 研修内容を体系的に学ぶことができる。
  • 受講者に必要なところから、必要なところを優先して学ぶことができる。

デメリット

  • 紙の資料は費用や保管スペース、環境資源の負荷がかかる。
  • 受講者がまったく見ない可能性がある。

向いている研修

  • 体系的に学ぶことが必要な研修。
  • 後から読み返したり、必要な時にすぐに手に取って調べられるような内容の研修。

集合研修での時間配分のコツ

研修を効果的にするために適正に時間を配分する必要があります。

90/20/8の法則

    研修の時間配分には90/20/8の法則があります。

    下図の様に人間の集中力を維持できる時間には法則があります。

    それを意識して研修の時間構成を考えましょう。

    90208の法則

    受講者に眠そうな人がいた場合の小ネタにはこちら↓

    適切な休憩時間

    受講者の性別や年齢などによりその日に体調に不安がある人やトイレの近い人などさまざまです。

    90/20/8の法則を意識して時間を配分するのがよいでしょう。

    トイレに行きたいときは「早く終わってくくれ~!」としか考えられませんからね😅

    まとめ

    うわ~
    なんか考えなあかんことがいっぱい💦

    平和さん

    平和さん

    愛ある人事課<br>愛課長

    愛ある人事課
    愛課長

    そうですね😅

    ちょっとまとめますね。

    今日のまとめ
    • 研修の目的は、気づきから行動が変わること。
    • 研修の目標設定はどこまで変わってほしいか。
    • 研修を考える上での重要ポイントは”受講者の困りごとを解決できるか”
    • 目標設定により研修形態を選択
    • 研修の時間配分は90/20/8の法則を参考に!

    愛さん、おおきに~

    順番に考えていきます!

    平和さん

    平和さん

    愛ある人事課<br>愛課長

    愛ある人事課
    愛課長

    資料の作り方のコツも追って考えていきましょう!

    ご安全に!

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