愛ある人事課
愛課長
ご安全に!
では恒例のこのコーナー早速始めましょう!
ご安全に!今日はなにかな~
平和さん
私のプロフィールはこちらです。
目次
市井の上司にいわれた名言とは?
世の中には偉人や有名な経営者、スポーツ選手の名言があります。
私たちが普段働いている中にも、上司や先輩から言われ、勇気づけられたり、納得させられたりして心に残る言葉があります。
そんな身近にいる上司の名言を集めてみんなで鑑賞しようというのがこのコーナーです。
(”一般的な”、”身近な”という意味で市井ということばを使っています^^;)
過去の名言はこちら↓
今回の名言
「上司は部下を教育なんてしなくていいんだよ。」
え~、部下指導とか大事じゃないですか~
教育せんでもいいんですか!?
平和さん
愛ある人事課
愛課長
ですよね!
私が労働組合の役員をしているとき、労使懇談会後の飲み会で役員の一人が話した言葉です。
名言を味わう
この名言のあとに、その役員が続けて話した言葉があります。
「上司は部下を教育なんてしなくていいんだよ。ヘタに教育しようとするからおかしくなる。信じて任せていればいいんだ。」
コーチングとティーチングの違い
この名言を改めて味わってみるとコーチングとティーチングの違いに通じるように感じます。
2つの違いは下記の様になります。
コーチング | ティーチング | |
特徴 | 答えを引き出す | 答えを与える |
相手に与えるもの | 気づき | 知識・スキル |
関係性 | 対等な関係 | 上下関係 |
メリット | ・自分自身で考え、行動できる 自律型人財を育成できる ・個人の強みを引き出せる | ・知識やスキルの早期習得 ・指導側のスキルは マニュアル・教材などで補える ・両者の関係の影響が少ない |
デメリット | ・両者の信頼関係が効果に影響 ・指導者のスキルが必要 ・育成に時間がかかる | ・受ける側が受け身になる ・受ける側が面白さを感じないことも |
名言の「ヘタに教育」というのが、このコーチングとティーチングの違いを理解せず、なんでもかんでも上司の考え方などを教え込むことが良くないという意味だと感じます。
例えば、人事に新入社員が入ってきたときにこの2つをどう使い分けるでしょうか。
就業規則に関する法律や届け出の方法、どういう内容が網羅されているかなどはティーチングで教えることができるでしょう。
そこからなぜ就業規則がその内容になっているのか、なにか判断するときにどのように考えるのかはコーチングに荷重をおき、質問をしながらのほうが考えが深まり、実際に、新入社員が判断するときに役立ちます。
この様に何をティーチングし、何をコーチングするのかを教える側が理解せずに行うと、効率も悪くなり、自分で考える力もなかなか育てることができません。
成功体験は昔話(でなかったとしても昔話に聞こえる)
2、30年前であれば、家庭やプライベートもかえりみず、仕事優先という考え方を部下や後輩に求めるということもできたかもしれません。
今は、個人の仕事への価値観やワークとライフのバランスも多様化しています。
その中で、上司の考え方や働き方を引き継ぐのが正解といえません。
またこちらの記事でもふれていますが、時代の変化は過去と比較できないほど早くなっています。
過去の成功体験はほとんどが昔話になっています。
ビジネスの普遍的なことであったとしても、上司の成功体験を聞く側には
「いつの時代の話ですか…」
という意識があり、耳に入らないでしょう😅
ロールモデルはもういらない
先の予測がしづらく過去の成功体験も通じない時代、今の上司がロールモデルにはなりません。
もちろん、人格的な部分などで信頼できる上司はロールモデルになるかもしれません。
しかし、働き方や仕事のスタイル、キャリアの変化を考えた場合、そっくり見本にできるロールモデルを見つけるのは難しい。
なので、上司はあえてロールモデルにならなければ、という意識をもつ必要もなく、
メンバー側もロールモデルを探す必要もない時代がきていると考えられます。
愛ある人事課
愛課長
実は私もロールモデルはいません…
いろいろな人から良いところは吸収させて頂いています😅
人財育成の”3K”
過去の成功体験も通じず、ロールモデルも必要ない時代には人財育成の”3K”が有効です。
下記の3つの言葉の頭文字をとったものになります。
- 期待して
- 機会を与えて
- 鍛える
この”3K”は女性活躍推進の中で使われることが多い言葉です。
女性の場合、男性の上司から期待されず、責任ある仕事を任されず、経験やスキルが鍛えられない。
3Kを行うことで人財育成ができるというものになります。
これは女性に限らず、若手にも、ベテラン社員にもだれにでも効果的な育成方法です。
仕事ができると思っている上司ほど、期待したり、信じて大きな仕事を任せたりするのが、苦手かもしれません。
でも、任せたメンバーが一生懸命やって、意外とすんなりできたという経験をされた方もおられるでしょう。
経験は少なかったとしても、機会を与えられてやることで経験がつめるので、任せた瞬間から成長が始まります。
任せられたメンバーも成長でき、任せた上司も成長できるのです。
この3Kは上司もメンバーも両方の育成につながる人財育成方法なのです。
上司部下でなく対等な関係で育成
実は今回の名言を聴いたのはもう20年くらい前になります。
実際に、今この名言を味わってみると今の時代にこそ大切にしたい名言でした😊!
人財育成の3Kを実行できれば、
上司は
「教えなくては!」、「育成しなくては!」
のプレッシャーがなくなります。
任せることで自分もさらに違う仕事やリスキリングする時間ができます。
任せられたメンバーは
任せられることで経験が積め、自信につながり、さらに責任の重い仕事ができるようになります。
会社にとっても
任せることで、若手なら若い感性や考え方が活かせ、
ベテラン社員なら、いままでの経験やスキルが活かせ、
女性ならインポスター症候群解消や管理職や役員への登用などによる多様性の促進につなげることができます。
人財育成の3Kは三方良しです。
愛ある人事課
愛課長
対等な関係でお互いに高めるのが、時代にあった相互人財育成です!
この考え方があれば、パワハラもなくなります!
今回も味わいありましたね。それでは、ご安全に!
読んで頂いている方も、大切にしている名言あれば、お問い合わせから送ってくれはったらうれしいです!
ご安全に!
平和さん